いわゆるマスのメディアそのものが帯びる権力性をメインテーマとした第3巻です。警察や政治家など権力との関係性が主だった
2巻に対し、こちらではそれ自身が大きな組織的図体と特有の行動原理を持つようになったマスメディアのあり方を問うのが中心となっています。まさに「マスコミ」と「ジャーナリズム」という二つの言葉の間に横たわる問題が、これまた具体的に紹介されています。『日刊京都経済』という日刊紙創刊の試みの話などは、取り組みや視点が面白かったですね。他の
カント巻と比べても読みごたえがあった気がします。