かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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中国周遊記十日目・北京〜済南

リベンジ!円明園

北京地下鉄のゴスロリ少女

この日は9時に起床して、9時半に宿を出ました。本日の予定は、2時のホステルのチェックアウトまでに円明園を見てきて、4時の済南行きの列車に乗ることです。そこでまずは、もはや乗り慣れた地下鉄の1号線から乗り継いで(13号線を使うため5元)、前日の雪辱を晴らすべく円明園を目指すことにしました。とその前に、その1号線で面白い(?)格好の人に出会ったのでちょっとそれに触れてみようと思います。
彼女は1号線で私たちの向かい側に座っていたので須賀、そう、彼女はいわゆるゴスロリ風のファッションだったのです。確かによくよく見ればバッグがモノクロブーだったり、顔が恐らくノーメイクのすっぴんだったりと突っ込みどころは満載だったので須賀、北京と言えどもそんな格好をしていれば明らかに浮くんですよねww 周囲からかなりの注目を浴びていました。

バスで乗務員に助けられ…

私たちは10時半頃、昨日引き返した五道口駅に到着しました。この駅の近くにはハングルの看板が多くて、コリアタウン的な雰囲気も感じましたね。ここからバスに乗って円明園に向かいます。言い忘れてましたが北京のバスの多くは実は距離によって料金が違っていて、一定以上の長い距離を乗る場合は1元を超える料金を払わなければなりません。そこでこのときはバスに乗った後、乗務員のお姉さんにガイドブックを見せて目的地を伝え、確認を取ってから1元を払ったのでした。
何で今更こんな話をするのかというとこれが話を進める上で必要な前提になってくるからだというのはお察しの方も多いかと思いま須賀、まさにそうなんですねww バスが円明園に着いたことに全く気づいていない私たちに"Book!""Here!"と言ってそれを教えてくれたのはまさにそのお姉さんだったのでした。

期待以上の円明園

こうして11時前に円明園に着くことができました。入場料金は25元。この円明園康熙帝雍正帝乾隆帝清朝最盛期といわれた時代に造営された離宮で、ヴィクトル・ユーゴーをして「たとえフランスのノートルダム大聖堂のすべての貴重な品物を集めたとしても、この壮大で立派な東方の博物館と比肩することはできない」と言わしめた大庭園として知られています。その一方でアロー戦争で英仏連合軍に破壊されたことでも有名ですよね。
さてこの円明園なんで須賀、これは正直言って予想外でした。これまでに北海公園や莫愁湖公園を見てきたということもあって、実はあんまりここにきれいな庭園としての感動を期待していなかったんですね。まぁ壊れた庭園を見れればそれでいいかな、と。でもその予想は見事に裏切られました。視界の上から優雅に垂れ下がる柳と池の上に浮かぶ蓮が、庭園の中にある池を彩ります…とか言っても自分の文才のなさをさらけ出すだけなので、この辺で写真を貼っておきましょうかねww

もちろん壊れた庭園の方も見てきましたよ〜

そんなわけでこの円明園には個人的には大満足でした☆ 北京観光ならここはオススメです! ちなみにこの日の午前中、園内で毛沢東トランプ(10元)を買ってニヤついている日本人と、同じく園内で不遜にも歩きながら髭を剃っている日本人の二人組が目撃されたとのことです。

さよなら北京

チェックアウトと「李先生」

さて私たちは12時過ぎに円明園を出て、バス(1元)と地下鉄(5元)を乗り継いで1時半に宿に戻りました。その前にいつもの売店で水とオレンジジュース(4.5元)を購入。そして時間ギリギリの2時に、実に五日間も慣れ親しんだホステルをチェックアウトして、北京駅へと向かいました。途中「米国加州牛肉大王」である「李先生」のお店*1で「加州牛肉面」(20元)を食べたので須賀、まぁさえない普通のラーメンですよね(汗 駅の前で氷水(笑)*2を買いました。

北京から済南へ

2時40分に北京駅に着き、3時には列車に乗り込みました。4時の発車まで周囲の乗客は入れかわり立ちかわりで、発車後もそれに変わりはありませんでした。そんな賑やかな車内で、私は隣で居眠りするKくんのヘッドプレスに耐えながら、本を読んだり眠ったりしていました。
列車は9時40分に済南駅に到着しました。青島や前に訪れた泰山を含む山東省の省都である済南は、降り立ってみるとあいにくの雨。しかも大混雑の切符売り場で次の旅程(19日に済南→上海)の切符がなかなか見つからず、結局18日の夜発の寝台列車*3に乗ることになるなど、重い荷物を引きずって歩く身としては不都合が続きます。しかしそこは気を取り直して4元の地図を買い、駅近くの食堂に入りました。するとそこでは二人のイケメン店員が、ややハイテンション気味に接客をしているではありませんか! こっちもちょっと高いテンションで冷麺+一品料理+ビールを注文しました。これで18元。お味もなかなかでした。

タクシーぼったくりの危機?

とりあえずお腹も膨れたところで宿を探しに出かけます。時計を見るともう11時半。雨もしとしと降り続いていました。まずは大通りに出ようと地図を見ながら駅前を歩いていると、中年ぐらいのおじさんが話しかけてきました。駅やバス停を出るとき(特に夜間)に、タクシーやら宿やらのために外国人に話しかける人たちがいることはこれまでの旅の中で重々理解していましたし、そういう人に関わることがリスキーであることも大体想像がつくというか、中国語を理解できない私としては、たとえそうでなくても危険と判断して無視するのが安全だという判断をしていました。しかし中国語を少なからず理解することができるKくんは、そうは判断しなかったということなのでしょうか。「タクシーを呼んであげよう」というおじさんの言葉を聞き取って、更に話を聞こうと懸命にコミュニケーションを試みています。
ただハナからさっき言ったようなスタンスの私からすると、胡散臭くしか見えないんですよねww 相手が何を言っているのかわからない以上、それ以外の部分から情報を集めるしかないので須賀、それを見れば見るほど胡散臭いwwwそもそも虫が良すぎるしww そう思って見ているうちに、「ちょっと呼んでみるよ」と言いながら手慣れた手つきで電話を掛け始め、これはヤバイと思ったわけです。ここまで来ればこの人は間違いなくマージンを要求してくるだろう、タクシーが着いてしまえば恐らくマージンを払わざるを得なくなる、その上タクシーでもぼったくられるかもしれない… そう思った私は、それまで以上に強くこの場を離れることを主張し、駅を離れて歩き出す素振りを繰り返しました。するとちょうどその時、おじさんが実際にマージンを要求していたことがわかり、二人して逃げるようにしてその場を立ち去ったのでした。ちょうどそれと入れ替わりに滑り込んできたタクシーが、おじさんが呼んだものかどうかは今となっては分かりません。
まぁ要は騙されかけたわけですww やっぱり時間も時間ですし、気をつけなきゃいけませんね。

雨の中チェックイン

そんなピンチを経ながらも、駅からやや離れたところにある東方大廈というホテルにチェックインすることができました。宿泊費は一人頭160元。ちなみにこの済南という町は、東西に走る道路に「経○路」、南北に走る道路に「緯○路」*4という形で名前がついていて、現在地や目的地を掴むのにはあまり苦労しませんでした。
結局寝床にありついたのは0時半過ぎ。この日もちょっと洗濯をして、3時前に就寝しました。

*1:なんかそういうチェーン店なんですよね。市内にちょこちょこありました

*2:何で笑ってるのかは15日の日記参照

*3:切符は216元でした。寝台とはいえそこそこ値が張りますよね

*4:例えば本日の宿である東方大廈は、経七路と緯二路の交差点の角にありました