かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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「韓国に行きたい」と供述=清津から新潟目指す−青森漂着の脱北者4人・警察当局
青森県深浦町の漁港で2日早朝、国籍不明の小型船で入港した男女4人は、県警などの調べに対し、「韓国に行きたい。6日前に北朝鮮清津付近から出航し、新潟に入港するつもりだった」と話していることが同日、分かった。警察当局は、4人は北朝鮮からの脱北者とほぼ断定。入管難民法違反(不法入国)の疑いもあるとみて、動機や入国ルートを詳しく解明する。今後、韓国側とは外務省が協議を進め、同国が受け入れ可能となった場合、4人の身柄は同省に引き渡される。脱北者が日本に直接着いたケースは、1987年1月に「ズ・ダン号」が福井港に漂着した事件以来。
4人は、夫婦とみられる50代の男性と60代の女性に、子供とみられる30代と20代の男性。いずれも朝鮮語を話し、子供の1人は漁師。清津付近に居住していたといい、健康状態に問題はないという。武器などは所持しておらず、木製の小型漁船で深浦港に入港した後、青森県警などが事情聴取した。(6月3日、時事通信)

まず彼らに対して人道的な措置がとられることを期待します、っていうかそれについてはそこまで悲観視していませんが。
ただここで一つ指摘しておきたいことは、当たり前のことながら日本海を隔てた向こうには北朝鮮があるということです。もし何らかの理由によって北朝鮮社会が急激に不安定化し、北朝鮮から逃げ出そうとする人が多数出た場合、その影響を受けるのは中韓だけではないということを如実に物語る出来事だ、と言うこともできるのではないでしょうか。たとえ今回の四人のように明確に日本を目指さなくても、日本海側のどこかに漂着する人たちが多く出る可能性はあります。とするならば、それを想定した対策の検討*1を更に進める一方で、北朝鮮国内の急激な不安定化を招く外交政策のリスクを認識し、北朝鮮を国際的な枠組みの中に徐々に包摂していくような方策*2を模索すべきだと思います。

*1:実際にある程度シュミレーションされているそうで須賀

*2:いわゆる「ソフト・ランディング」ですね